アドバイザーブログ
家づくり学校 松山校
2019.10.21
2019.10.08
門田 章
【お客様からの質問】住宅ローンの「ボーナス払い」はアリか？ナシか？
家づくり学校に来場されるお客様は、総じて勉強熱心な方が多いです。我々アドバイザーが思わず唸らされることを聞かれることもしばしば。今回はそういった中でいただいた質問の一つをご紹介していきたいと思います。
お客様の質問：「住宅ローンの返済で『ボーナス払い』ってアリですか？それともナシですか？」
「ボーナス払い」のアリ・ナシをシミュレーション！
ボーナス払いをする場合（アリの場合）、しない場合（ナシの場合）について実際にシミュレーションしてみます。いずれも条件は「35年固定金利（1.11％）で3000万円借り入れ、元利均等払い」とします。
ボーナス払い「アリ」の場合（3000万円の内500万円がボーナス払い）
毎月の返済額は71860円。ボーナス月（6月と12月）のみプラス86395円で返済額は158255円になります。
ボーナス払い「アリ」のメリット・デメリット
●メリット：毎月の返済額を抑えられる
⇒誰しもが思い浮かべるメリットは、コレではないでしょうか？毎月の支払いが抑えられるのは家計収支にとってもうれしい限りです。「年二回のボーナスが確定している＆今後も継続して支給される可能性が高い」のであれば、魅力的な選択肢の一つでしょう。
●デメリット：ボーナス月の支払いが大きくなる
⇒月々の支払いが抑えられる分、ボーナス月（6月と12月）には支払いがグッと増えるというリスクがあります。特に怖いのが「ボーナス支給額が下がってしまい、想定していた支払いができなくなる」というケース。そうならないためには「ボーナス払いの割合を増やしすぎない」こともポイントになってきます。
ボーナス払い「ナシ」の場合
毎月の返済額は86282円。ボーナス払いがないので、月々の支払いはずっと一定です。
ボーナス払い「ナシ」のメリット・デメリット
●メリット：ボーナス月のタイミングで支払いが増えることがない
⇒当たり前ですがボーナス払いが無いので、ボーナス月に返済額が上がることはありません。
●デメリット：月々の返済額は、ボーナス払い「アリ」よりも増える
⇒こちらも当たり前ですがボーナス月の支払いが無い分、月々の返済額は増加（今回のケースだと＋14422円）となります。
ボーナス払いのアリ・ナシ⇒家計収支から判断して決めよう！
※イメージ
結論から申しますとボーナス払いの「アリ・ナシ」は、各家庭ごとの家計収支を踏まえてから判断していただくのが宜しいかと思います。
ボーナス払い「アリ」のメリット・デメリットの所でも述べましたが、「年二回のボーナスが確定している＆今後も継続して支給される可能性が高い」のであれば、ボーナス払いを考えるのは有効な手立てです。月々の返済額を抑えられますからね。
ただ、ボーナス払いをアテにしすぎて「ボーナス支給額が下がってしまい、想定していた支払いができなくなる」ケースに陥ると、大変なことになります。その辺りを踏まえてから、最終的に決められると後悔も少なくなるのではないかと思います。
余談ですが時々、「（ボーナス払い「アリ」なら）月々の返済が減った分、借り入れを増やすことができるのでは？」と考えられる方がいらっしゃいます。ただ、残念ながらそれはありえません。
借り入れ額は、あくまで「借り入れ予定者の収入（年収）から返済負担率で算出されるもの」なので、返済方法によって増やすことは出来ないのです。
もちろん共働き世帯の場合は「ご主人だけの収入だけ」でなく「ご夫婦で合算した収入」で算出すれば、借り入れ限度額を上げることはできます。
ただ・・・当たり前ですが、借入額が増えれば、当然、支払額が増えてきます。ちょっと乱暴な言い方ですが・・・「貸しますよ～」と金融機関の方が言ってくれても、それが「安心して無理なく返せる額かどうか？」というのは、各家庭の台所事情によって完全に異なってきます。
ここまでで私が何が言いたいか？と申しますと「お家は人生を楽しむために建てるもの。決して無理をしてはいけませんよ！？」ということでございます。何度もやり直し（建て替え）が出来ないのは家づくりですが、無理をして生活が苦しくなってしまうと、本末転倒です。
皆さんにおかれましても、ぜひ様々なパターンを想定して比較し、後悔がない家づくりを進められることをお祈り致します。
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