自然と共に生きていく家―木ままさん、高島建設さん

日本の家がビニールクロスに覆われ始めて約30年。今や、土壁を塗り上げ、木を扱える職人さんは激減しました。ほとんどの家が化学製品で仕上げられている中、「四季と共に生きていく」日本の伝統的な家づくりを、独自の建築技法で現代に甦らせる…そんな会社さんにお邪魔してみました。

「内と外のつながりがある家」――木ままさん

最初にご紹介するのは、木ままさん。自然素材に囲まれた、軒のある平屋住宅の提案を得意とする会社です。総社の山道を走っていると、小高い丘の上に建った木ままさんの事務所が見えてきますよ。

周囲の目線から、木や石の壁が守っています。木ままさんは「ウチとソトのつながり」にポイントを置き、自然素材とパッシブ設計を取り入れた平屋を多く手がけられています。

平屋の事務所に入ると、梁の見えるモダンな打ち合わせ室の背面におうちの模型がズラリ！

このおうちはコの字型の平屋で、軒が大きく出ていますね。プライバシーを確保しつつ、庭に大きく開いた場度から日差しを取り入れる、パッシブ設計の家ですね。

事務所の外を見れば…のどかな風景が広がっていました。素材感を活かしたモダンな、職人技の光るおうち。伝統を基点に、現代の生活に寄り添ったご提案をされる木ままさんは、インスタグラムでも大注目されており、フォロワーはなんと1万5千人超！幅広い層から支持を受けている工務店さんです。

「呼吸をする家」―高島建設さん

次にご紹介するのは高島建設さん。昨年創業100周年を迎えた、歴史のある工務店さんです。住宅だけでなく、社寺・仏閣工事や店舗改装、不動産業など、地域に密着して幅広い活動をされています。

高島建設さんのコンセプトは、「呼吸をする家」。温度差で伸び縮みする形状記憶合金(バネ)で開閉する通気口を用いて、夏は通気性、冬は断熱性と気密性の高い家づくりを目指しています。「おうちを衣替えさせる」イメージですね。

実際に伸び縮みする様子は、上記の写真のように井上社長が実演してくれますよ！そして、工法による空気循環の違いは模型で…

実演してくれますよ！

採用する壁紙によって生じる湿度の差も模型で…

実演してくれますよ！

その後、社長はおもむろにコーヒーを淹れはじめました。コーヒーの入ったグラスを、ビニールクロスを貼った石膏ボードと、綿でできたクロスを貼った石膏ボードで蓋をします。青が綿。赤がビニールクロスです。

なんと、仕上げ材による蒸気の発散量の違いも…？

実演してくれますよ！わかりやすい！なるほど～！

自然素材を取り入れながら、おうちを衣替えして、四季とともに生活する。高気密・高断熱が追求される昨今において、高島建設さんの家づくりは新しい住まいのカタチだと感じました。

………

あ！

猫ちゃん！

この猫ちゃん、井上社長の家によく来るみたいです。夜中踏みそうになるとか。動物も自然とすい寄せられる、とってもすてきなお住まいでした！高島建設さん、ありがとうございました！

高気密・高断熱とは違った、ここちよい住まい方

今回ご紹介した二社は、日本の四季に寄り添いつつ、近年の環境変化に適応した「新しい住まい方」をご提案されていました。一生に一度の家づくりだからこそ、これからの生活スタイルまで考えて、会社検討を行いましょう。

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